今まで出会い撮影できた小鳥の中で、美しさの点ではなんと言っても”カワセミ”ですが、愛くるしさから言えば”エナガ”が断トツで一番です。
野鳥に関しては素人、野鳥の撮影も初心者ですが、なぜ”エナガ”をこんなに可愛らしいと感じるのか、素人目線ではありますがその魅力を探ってみました。
ちなみに、ウォーキングコースで野鳥の姿が目に付くようになり小鳥の写真を撮影するようになったのは昨年の10月からです。
最初に撮影できたのが”コゲラ”で10月の初旬、次に出会ったのが”カワセミ”で11月の初旬でした。
その間に1ヶ月ほど時間が空いたのは山岳星景写真撮影のために山行で忙しかったからです。
冬場は山に行ける回数が激減するので体力・脚力維持のためにトレーニングが欠かせませんから、結構ハードなウォーキングができる家から比較的近い公園にできるだけ通うようにしています。
その公園は結構広いし小高い山もあるので野鳥にとっても恵まれた環境のようです。
そこでウォーキングをしながら季節の移ろいや小鳥を撮影しているわけです。
”エナガ”の図鑑的情報
エナガ(和名:柄長)は、エナガ科エナガ属に分類され、九州以北に留鳥または漂鳥として生息する鳥でシジュウカラの仲間。(北海道には亜種の顔が真っ白な”シマエナガ”が生息。)
繁った落葉広葉樹林を好み、シジュウカラの仲間ではもっとも群れになる性質を持っているそうです。
エナガは日本で2番目に小さい鳥だそうですが、その体重はなんと8グラムほどと言われています。(ちなみに、一番小さい鳥はキクイタダキで、体重は5グラムだそうです。)
野鳥の中には、例えばジョウビタキのように、雌雄で別種かと思うほど外観的特徴が異なる鳥がいますが、エナガは逆に雌雄で同型同色で外観上は区別できません。
全長は14cmありますが、そのうち尾の長さが約半分を占めると言いますから、いかに小さな鳥かが分かります。(和名はこの長い尾を柄の長い柄杓に喩えたものと思われます。)
そのうえ、嘴(くちばし)が小さく、首のくびれが全くないので、コロンとした印象を受けます。
ハンプティ・ダンプティのようにずんぐりむっくりしたその外観に、真綿を思わせる胸から腹にかけての白い羽毛と下腹や肩の辺りの淡い色が合わさって、いっそう可愛らしい雰囲気を漂わせているように感じます。
嘴から頭部中央さらには肩まで続く白い太い線も大きな特徴となっており同定に困ることはありません。
私の撮影フィールドでは、シジュウカラ・ヤマガラ・コゲラ・メジロなどとよく行動を共にしています。
調べてみると、そのような習性があるらしく、エナガは他の野鳥との混成部隊の先導を行うようです。シジュウカラに近い仲間ということも関係しているのでしょうか。
ウォーキングコースの両端をシジュウカラやメジロのような小鳥が行き来しているのを見かけたら、かなりな確率でエナガに出会えます。
撮影者としてみると、近くの樹にやって来てくれても、一箇所に落ち着いてくれることはほとんどありませんので、なかなか撮影が難しい被写体です。
枝上を細かく動き回るので、レンズをあっちに向けたりこっちに向けたり撮影が大変です。
もっとも、エナガと混成する他の小鳥たちも同様に落ち着きはないので、撮影の難しさに大差はないかもしれません。
”エナガ”コレクション
2015年10月から2016年1月7日までに撮影したエナガの中から選んだ「エナガ・コレクション」です。
程度の差はありますが、下に掲載の画像はほとんどトリミングをしています。
撮影レンズは、最初は【70-300mm】のズームレンズを使っていましたが、12月の中旬以降からは撮り鳥用に購入した【150-600mm】ズームレンズを使っています。
使用焦点距離は、両レンズともほとんど「最望遠側」での撮影です。
◎尾の長さは半分強ありそうですね。
◎ピントを外していますが、貴重な飛翔姿なので掲載しておきます。
◎何かの実を啄んでいます。頭をかしげた様が可愛らしいですね。
◎この時は風が強かったので羽毛が乱れています。
◎眼の横の暗いラインは後頭部で合流しています。
◎真横から見るとこのように見えます。
◎頭と胴体の境目が分かりません。(^^)
◎全体のどの部分が黒いのかがよく分かると思います。
◎黒い羽毛の部分と淡い朱色と綿のような白い羽毛のコントラストが愛らしいです。
◎ノートリミング。モニター上で拡大すると鳥の目に周りの風景が映っています。
◎クチバシが短いのがよく分かります。
◎眼もかわいいです。
◎超望遠レンズの圧縮効果でますますずんぐりむっくりに見えます。(^^)
まとめ
これからもエナガを撮り続けたいと思っていますが、距離的にも構図的にもトリミングしないでも作品として成立するようなフォトジェニックなエナガを撮れるように練習を積もうと考えています。
葉っぱも落ちて見通しが良くなったこの時期が最大のチャンスでしょう。