Carl Zeiss T*コーティングによる圧倒的な描写性で人気を博したコンタックス・ツァイスの銘レンズを、ソニー製のミラーレス一眼カメラ【Sony α7】シリーズのカメラで甦らせることが可能となった。
これに大きく貢献しているのは、複数のメーカーが製作販売している専用のマウントアダプターだ。
もちろん、以前からマウントアダプターを介してオールドレンズを楽しむやり方はあった。
しかし、画角も変わらずそのままの焦点距離(例えば、18mmのレンズはそのまま18mm)で、しかも制約(特定のレンズが使えないなど)も事実上ほとんど無く、眠っていたレンズを甦らすのはソニー製のミラーレス一眼レフカメラ【α7シリーズ】が誕生して可能となったと理解している。
オールドレンズを楽しむ私の機材
私の場合、
カメラ⇒【SONY α7R】とマウントアダプター⇒【RAYQUAL CY-SαE(宮本製作所)】の組み合わせで、これに任意のコンタックス・ツァイスのレンズを装着して使うことになる。
このマウントアダプターは日本製なので安心して使うことができる。
甦るCONTAX ZEISS レンズの魅力|Distagon T*18mm F4
それでは早速、【Distagon T*18mm F4】を装着して試写・検証を行ってみる。
このレンズは、超広角レンズに属し、取り扱いがしやすいこともあり、コンタックスのカメラで長く愛用されてきた。
開放値付近での周辺光量の落ち込みが独特の味わいと好む人も多かった。
周辺が落ち込むことによって中央の被写体が目立つという効果があったからだ。
もちろん、この周辺の光量不足はレンズの欠点なのでこのクセを嫌う人もいた。
超広角であるにも関わらず、カメラの構え方に気をつければ歪みが実に少なく直線がピシッときまり気持ちの良い写りをした。
優秀なレンズであることが客観的にだれにも分かった。
ゴーストなどの逆光耐性は必ずしも良くはなかったが、超広角という点を考慮すると逆光でも使えるレンズだった。
さて、デジタルカメラに装着して発揮するその性能はどのようなものであろうか。
下記のサンプル画像はリサイズ以外は無編集。いわゆる“撮って出し”のJPG画像。
しかしながら、このブログに投稿すると自動的にある程度”圧縮”されるので、厳密な意味での撮って出しではない。
生データは本ブログの母体である「石鎚自然写真館」の『甦る銘レンズ』のコーナー、ディスタゴン 18mm F4 でダウンロードできるようにアップしている。興味のある方はダウンロードして、モニター上で等倍にして検証するのも面白いだろう。
ディスタゴン18mm F4+SONY α7Rのサンプル画像(絞り F4)
ディスタゴン18mm F4+SONY α7Rのサンプル画像(絞り F5.6)
ディスタゴン18mm F4+SONY α7Rのサンプル画像(絞り F8.0)
ディスタゴン18mm F4+SONY α7Rのサンプル画像(絞り F11)
ディスタゴン18mm F4+SONY α7Rのサンプル画像(絞り F16)
補足
一番気になっていたマゼンタかぶりが認められない(たぶん)のが嬉しかった。さらには危惧される周辺の流れもないので気にしないで使える。