星瞬き星降る石鎚山系の夜、山岳”星景”写真を撮る!

星景写真とは、風景写真と天体写真を組み合わせた比較的新しい写真のジャンルで、最近では「比較明合成(コンポジット)」や「タイムラプス動画」という形で盛んに発表されていますね。

『風景写真の分野の1つで,地上の夜間風景と夜空の星を融合させて“星のある風景写真”に昇華させた写真のジャンル』

星景写真は、静止画の世界だけでなく動画の世界でも急速に広まっています。最近では、「ドーリー撮影」の手法も珍しくなくなってきました。

今回はこの星景写真について、そしてこれまでの星景写真との関わりと今後の取り組みについて記そうと思います。

★参考記事:山岳写真と星景写真の融合を目指す!

一般的に、『風景写真の分野の1つで,地上の夜間風景と夜空の星を融合させて“星のある風景写真”に昇華させた写真のジャンル』が「星景写真」と定義...

星景写真とは?

日本星景写真協会という組織があります。

この協会によれば,

「星景写真(せいけいしゃしん)」とは,

星空と地上風景を同一画面に収めた「星空のある風景写真」のことで,「スカイウオッチャー」編集長(当時)の川口雅也氏「現・月刊天文雑誌「星ナビ」編集人/(株)アストロアーツ発行」が1988年に提唱されたものです。

と紹介されています。

私は,「星景写真」という言葉を知り、この新しいジャンルに興味を持つようになったのは、フィルムで撮る星景写真の写真展を見に行ったことがきっかけでした。

デジタルカメラを使い始めた頃なので、もう10年近くになります。

しかしながら、いろいろあって、本格的な撮影活動には至っておらず,この分野の撮影経験はほとんど無いに等しい状況です。

したがって,定義を云々できるレベルではないのですが,

『風景写真の分野の1つで,地上の夜間風景と夜空の星を融合させて“星のある風景写真”に昇華させた写真のジャンル』

が「星景写真」と理解しています。

私はこれを山中で撮りたいと思っていますので、「山岳星景写真」という風に意識しています。

私の山岳”星景”写真の歩み

星景写真のはしりとも言えるのかも知れませんが、少なくともこのジャンルに近い撮影経験として,25年ほど前から何度か「星の軌跡」を写そうとしたこと,そして山の頂上から月夜の風景や街の夜景写真を撮ろうとしたことがあります。

★フィルムと中判カメラで撮影:星降る石鎚山

星降る石鎚山

フィルムの感度の問題があり、写る星の数は少ないですが、その一方で星の色はよく分かります。

背景の闇夜はこのように緑がかった色になります。これを嫌ってタングステンフィルムを使ったこともあります。

★フィルムと中判カメラで撮影:月光に浮かぶ瓶ヶ森

月光で撮影した瓶ヶ森

満月の夜に撮影しました。やはり、緑がかっていましたが、スキャンしてデジタル化した際に、レタッチして撮影時のイメージに近づけました。

★フィルムと中判カメラで撮影:月夜の雲海

雲海を月光で撮る

実に感動的な風景でした。もう一度出会いたいと願っているのですが、未だその機会はありません。

これらの写真は、私の「山岳星景写真」の原点となっています。


★デジタルカメラで撮影(2007年)

このころは撮影データをとるためにテスト撮りを繰り返していました。

※データ(PENTAX K10D+21mm相当:ISE400+F4.0+約5分)

石鎚山の星景写真

※撮影データ:5時21分頃撮影 絞りF4.0 ISO 800 約45秒露出

3個写っている流れ星が見えやすいように明るさとコントラストを補正しました。

星瞬く星景写真

※撮影データ:01時08分頃撮影 絞りF4.0 ISO 200 約30秒露出

右下樹間に隠れそうになっている白いものが月です。

月が空にある間は長時間露光で月が流れるので撮れません。

月が沈みかけるのを待って,オリオン座と一緒に月の光に照らされた雲を浮かび上がらせる意図を持って撮影しました。

月光で撮る星景写真

※撮影データ:03時10分頃撮影 ISO 200 絞りF4.0 約15分露出

オリオン座と石鎚山の組み合わせを狙いました。

熱ノイズ

マゼンタ系の色が乗っている部分は、いわゆる「熱ノイズ」です。

さすがに現行のデジタルカメラではこの問題は心配しなくてもよいと思います。


長時間露光によるノイズの発生、高感度撮影によるノイズの発生で心が折れそうになっているところに、それに加えて「熱ノイズ」という問題も生じて、いつの間にか星景写真から遠ざかることになりました。

ただ、フィルムとは異なり、その場で撮影結果をある程度確認できるので、星景写真におけるデジタル写真の可能性を感じとることはできました。

しかし、まだまだデジタルカメラは”発展途上”という感は否めなく、高品質になるのを待つことにしたのです。

「ノイズ」に対する許容範囲は人によって異なると思いますが、大伸ばしのプリントで鑑賞したり、高品質の大型のモニターで鑑賞することを考えると、今でもほとんどのカメラはまだ改善の余地があると言えるでしょう。

まして、2007年当時ですと、作品というレベルで撮ることは不可能に思えました。

それから何年か過ぎて、いつの間にか、「比較明合成」という手法で星景写真を撮ることが急速に広まり、さらには、極めて高感度に強いカメラが発売されたり、4Kテレビで写真を鑑賞する方法が提唱されたりする時代になりました。

時を同じくして私自身もようやく諸々の環境が整いましたので、星景写真を一から勉強し直し、はるか先を行っている諸先輩方に追いつき追い越すべく、スタートラインについたところです。

そして、先日(4月18日)、その第1回目として、山岳星景写真のテスト撮りをすることができました。


★2015年4月18日午前2時頃撮影

データの取得とオールドレンズのテスト撮りをかねて撮影しました。

レンズは、ヤシカ・コンタックス用の【Distagon T*35mm F1.4】を使いました。

これが使えると、明るいレンズを買わなくても済むという期待感が少しはありましたが、予想通り「サジタルコマフレア」が生じてしまいました。

星景写真の表現方法の1つに、「星を点に撮る」のがありますが、「サジタルコマフレア」はその障害になります。

派手に出ていると興ざめします。

少なくとも、私が目指す高品質の作品ではこの収差が目立つレベルで発生するレンズは使う気になれません。

このレンズは、普通の被写体を撮ることに関しては、申し分のない描写性能を発揮してくれますが、「星を点で撮る」目的ではNGと判断します。

再度、「星を線で撮る」目的でテスト撮りしてみようと思います。

山岳星景写真-1

★2015年4月18日午前3~4時30分にかけて撮影

ソニーのミラーレス一眼と開放値がF4の純正ズームレンズで撮影しました。どれも、RAWで撮影し編集しています。

山岳星景写真-2

山岳星景写真-3

山岳星景写真-4

山岳星景写真-5

このレンズは、開放値を考えると「星を点で撮る」には向いていませんが、「線で撮る」には問題なく使えます。

ただ、やはり、ノイズはまだまだ問題です。現像編集にも限界がありますから、RAW撮影時にもっと高品質のデータを記録できないものかと思います。

高感度撮影に特別強いカメラを買えればよいのですが、明るいレンズも必要ですし、本格的に星景写真をやろうとすると機材揃えも大変です。

少しずつ環境を整えていくしかありません。

【Sony α7R】のユーザーでもあるので、この【Sony α7s】などは魅力的に映ります。

静止画・動画ともに常用ISO100~102400、拡張50~409600の圧倒的に広い感度域による高感度・低ノイズ撮影を可能にしたレンズ交換式カメラです。高感度に加え、全感度域で広いダイナミックレンジを実現します。

次回は、【Nikon D800E】でテスト撮りをする予定ですが、こちらも明るい広角レンズは所有しておりません。

シグマのこのレンズは、「サジタルコマフレア」低減を謳っていますので、大いに期待しているところであり、購入予定リストに入れています。

 まとめ

「星景写真」の分野でも、知識と経験を積みながら試行錯誤で進んで行きなんとか作品をものにしたいものだと思っています。

とりあえず,今目指しているテーマは,満天の星の風景・星の軌跡の風景・月のある風景・月光下の風景など「星のある風景・月の光を感じる風景」です。

そして,この記事の表題にあるように、これまで山岳写真をもっとも大きなテーマにして撮影してきましたので,星景写真も私のフィールドである石鎚山系で撮りたいと考えています。

こういう思いが強くあり、「山岳星景写真」という言葉を使っています。

この記事は、いわば、「山岳星景写真を撮るぞ!」という決意表明のようなものです。(^^)

お付き合いくださいましてありがとうございました。m(._.)m


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