現像ソフト「SilkyPix Developer Studio 6」の「Lightroom 5」に対する優位点

2週間ほど【Lightroom】を使ってきて、現像ソフトとしての素晴らしさに気づかされることが多いのですが、【SilkyPix】のワンクリックで簡単に補正できる3種類の機能もなかなか棄てがたいものがあると思うようになってきました。

とかく新しい方に目が向きがちなのですが、バランスを取るためにも今回は【SilkyPix】の優れている点を採り上げたいと思います。

SILKYPIX Developer Studio Pro6パッケージ版


2005年からデジタル写真を扱うようになって以来、現像ソフトは市川ソフトライブラリーの『SilkyPix』シリーズをバージョンアップしながら使ってきました。

撮影の際は、コンパクトデジカメでのメモ的撮影以外では、基本的に作品作りは「RAW」で撮影しています。

現在はまだ【SilkyPix】ユーザーですが、【Lightroom】に徐々に心が傾いていっています。(^^)

2015年3月の初旬にキャリブレーションができるモニターを購入し「カラーマネージメント」に取り組むようになったのですが、事前に参加したカラーマネージメントの勉強会でも【Lightroom】が登場し、マウスコンピュータが写真家用に【Lightroom】を搭載したマシンを発売するというネットニュースにも触発され、次第に【Lightroom】に興味を持つようになりました。

そのあたりのことは下記の記事に書いています。

★参照記事 ⇒ 「RAW現像ソフト:SilkyPixユーザーはLightroomに乗り換えるべきか?

カタログ」という大きなハードルを乗り越えた今、近い将来に【SilkyPix】から【Lightroom】に乗り換える価値があるかどうかを、両者のソフトを比較しながら簡易テスト(同一ファイルの現像作業)を繰り返しています。

同じ「RAW」データを、両方のソフトで現像してみて、ほぼ同じような仕上がりにできる場合と、できない場合があります。

原因は、ソフトの機能の違いにあるのかも知れませんし、私がまだ【Lightroom】に慣れていないからかもしれません。

こういう状況ですが、【SilkyPix】のこの機能はなかなか素晴らしいではないかと思うようになった点がいくつかあります。

それをご紹介したいと思います。

検証対象の【SilkyPix】のバージョンは最新版&最上位版の『SilkyPix Developer Studio 6』です。

【SilkyPix】のよくできた3つのワンクリック補正

ドロップダウンリスト化されている「テイスト」と「ファインカラーコントローラ」パネルの「ワンクリックカラー調整(←正式名称ではありません)」機能は優れものだと思います。

1.「パラメータ・コントロール」のプリセット「テイスト」

下の画像の「マニュアル指定」というテキストの部分をクリックすると、ドロップダウンリストが表示されます。

パラメータ・コントロール

そこに、【SilkyPix】があらかじめ用意した「テイスト」があります。(上の画像のグレー部分のテキスト項目です。)

『SILKYPIX Developer Studio Pro 6』 では、現像パラメータのプリセットを「テイスト」と呼んでいます。(【Lightroom】では「プリセット」と呼んでいます。)

ちなみに、ドロップダウンリストには、ユーザーが任意の「テイスト」を登録することもできます。

ただ、あまり使っている人は多くはないように思いますが、私の周囲だけの傾向でしょうか。テイストをたくさん登録しても、結局は微調整をして追い込まないといけないので、登録するとしても2~3個くらいまででしょうか、私の撮影と現像スタイルでは。

その中でも、私の撮影対象では、「風景」「青空」「夕焼」を使うことが多いです。

2.「パラメータ・コントロール」の「カラーテイスト」

「パラメータ・コントロール」の直下の「カラー」パネルとも連動しているのですが、「カラー・テイスト」に登録されている「テイスト」をドロップダウンリストから選択できます。

カラーテイスト

各カラーテイストの特徴は下記の通りです。

◎標準色 ⇒ SILKYPIXの標準色で、忠実な色再現を目指す。

◎記憶色 ⇒ 記憶に残っている色、あるいは、期待している色を再現するためのテイストです。
かならずしも忠実な色再現だけが、「綺麗な色」の写真を作るとは限りません。
私たち人間の記憶の中に残っている色、あるいは、この物体がこうあって欲しい色は、実際とずれていることが分かっています。これらは個人差もありますが、そこには一定の傾向や方向性を見出すことができます。
記憶に残っている色、あるいは、期待している色が写真として再現されたとき、「綺麗な色の写真」に見えるのです。
このモードは、この記憶色や、期待する色の傾向に合わせて色作りをおこなうものです。
・・・・・

記憶色1は、SILKYPIX Developer Studio Pro 以前のバージョンの「記憶色」と同等の色再現をおこないます。記憶色2は、新しい色再現技術「3次元カラーマッピング方式」を使った、より人間の感覚に近い記憶色を再現するモードです。この2つは、好みに応じて選択してください。

◎美肌色 ⇒ 人物の肌を綺麗に表現したい場合には、「美肌色」の色表現が適しています。

美肌色1は、本ソフトウェアの初期のバージョンの「美肌色」と同等の色再現をおこないます。

美肌色2は、新しい色再現技術「3次元カラーマッピング方式」を使った美肌色を再現するモードです。

美肌色3は、肌色近辺に関しては「美肌色」の再現をおこないつつ、他の色に関しては「記憶色」方向に色がややシフトしている色再現をおこないます。綺麗な肌色と鮮やかな背景、服などを両立させたい場合に便利です。

◎フィルム調 ⇒ このテイストは、リバーサルフィルムに似た色を再現します。

モノクロ ⇒ カラーデータをモノクロ化するテイストです。

ここのカラーテイストと下記のカラー調整では、モニターのカラーマネージメントがきちんとなされていないと意味がないと実感します。

イメージ通りに適切な色にしたつもりでも、赤い椿の花が赤茶色になったり、淡いピンクが濁ったピンクになったり、爽やかなグリーンが地味なグリーンになったりする場合もありますが、本人は気付かないままということが珍しくありません。

こういう環境では本当の意味での作品作りは無理だろうと思います。

3.「ファインカラーコントローラ」の4種類のカラー調整

「ファインカラーコントローラ」は、色を自由に操ることができる強力な色調整機能で、色を8つの色相に分けて、それぞれの色相ごとに色を調整することができます。

例えば、桜の花びらの淡い薄いピンク色を自由自在に操ることができます。

着色するわけではありません。存在する色の濃度を調整したり、色の偏りを適正化したりして、イメージ通りに仕上げるのです。

細かい作業になりますが、追い込んで調整する際にはとても重宝する機能です。

この「ファインカラーコントローラ」の中にプルダウンメニューがあり、「青空強調」「新緑強調」「夕焼強調」「オレンジ飽和の緩和」の4種類を選ぶことができます。

部分的カラーテイスト

私は特に「青空強調」と「新緑強調」をよく使います。この2つに関する限り、当てた後の微調整で手間取ることはほとんどありません。

個人的にはよくできた機能だと感心しています。

 まとめ

今回採り上げた、これらの3つの特長に共通することは、これらの選択肢だけで編集が完結するというよりもむしろ、これらの「テイスト」で大まかな目標設定を行っておいて、それを基準にして微調整をすることにより、自分の完成イメージにより早く到達できるという点です。

つまり、作業効率アップの機能と言えます。

この点において、【Lightroom】よりも【SilkyPix】の方が勝っていると感じます。

もちろん、様々な細かい調整を行うことができるという点では、【Lightroom】の方が【SilkyPix】よりも優れていることはこの2週間で実感しました。

しかし、個人的には、【Lightroom】にも、このような”より直感的”な選択肢が「プリセット」に、あるいは、他の形で備わっていれば有り難いのにと思います。

【Lightroom】の新バージョンに期待したいと思います。(^^)


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コメント

  1. Matsui より:

    なるほど、Lightroomはデータベース化してしまうんですね。確かに、SilkyPixはちょっぴりデータができますが、外付けHDDでもお気楽にできて便利です。まずは、国産でちまちまとやってみます。

  2. YK より:

    Lightroomは写真ファイルをデータベース化するという前提がありますから、少々ハードルが高い感があります。その点、SilkyPixはどこのフォルダであれ保存している任意の写真ファイルを気軽に扱えるお気軽感がよいと思います。

    どちらを使うにしても、「使いこなし」が一番肝要かと思います。

  3. Matsui より:

    全く最近は、忙しく写真は撮れていませんが、RAW現像が良いよ!と写真の友達に勧められて
    始めた頃には、アップル純正のApertureが開発を中止すると聞いて、Lightroomしかないかあ、と思っていたらSilkyPixを見つけぽちぽちと使っています。記憶色は時々使いますね。そうそう、この感じとつい思ってしまいます。ま、自己流なので全く使いこなせてないですけどね。(^_^;)